木屋町の入口・高瀬川沿いにあるソワレ。
嶽本野ばらの『カフェー小品集』にも登場し、ロマンチックで耽美な空間は「乙女の聖地」とも言われています。
「ソワレ」幻想的な青の世界
店内に入ると、外の喧騒からは完全に隔離された別世界が広がっています。
繊細なカップ&ソーサーのディスプレイに見惚れつつ、二階へ。
開放感のある高い天井。席の仕切りや天井の梁にはうっとりするほど美しい彫刻が施されています。
喫茶ソワレは昭和23年(1948)創業。
店名の「ソワレ」は、フランス語で「夜会」「素敵な夜」という意味です。
ソワレといえばこの青い照明。海の底にいるような静かな気分になります。
創業者の友人で染色家の上村六郎が「女性がきれいに見える色を」とアドバイスしたことからこの青になったそうで、当時はお見合いの場所にも使われていたとか。
BGMは流れておらず、心地良い静けさ。
「ソワレ」のメニュー
こちらはドリンクメニュー。ウイスキーなどアルコールもあるんですね。
軽食系ではバタートーストがありました。
ゼリーポンチ
ソワレに来るお客さんのほとんどが注文するという「ゼリーポンチ」は一日限定120個。
ソーダの海に浮かぶのは 赤・黄・緑色のゼリーたち。
さくらんぼ、レモン、キウイがさらに彩りを添えています。
ブレンドコーヒー
この日は一人でコーヒーを。
座ったのはおひとりさま専用(?)の窓際の一番奥の席で、とても落ち着きました。以前来た時にいつか座ってみたいなと狙っていた席だったので、座れて嬉しかったなあ…
近くには美しい葡萄のランプがあって眺めているだけで時が過ぎてゆきます。
もし時間があれば、外がだんだん暗くなる夕暮れ時に行くのがオススメ。
昼間とは違った、さらに幻想的で妖しげな青の空間を楽しめますよ。
「ソワレ」といえば東郷青児の美人画
ソワレといえば画家・東郷青児の存在も忘れてはなりません。
もともと創業者が東郷のコレクターで、開店当初から店内に作品を飾っていたそうですが、それをきっかけに東郷自身もソワレに通うように。いまではコーヒーカップや水用グラス、コースターやショップカードに東郷の美人画が使われています。
オリジナルのポストカードやグラスは店内で購入可能なのでお土産にぜひ。
ソワレのショップカード
ソワレには月ごとに変わるショップカードもあります。ちなみに二月は洋画家・中井史郎、七月は佐々木良三の絵です。
喫茶ソワレ 店舗情報・アクセス
【住所】京都府京都市下京区真町 西木屋町通四条上る真町95
【アクセス】京都駅から市バス17・205系統「四条河原町」から徒歩二分
阪急電車「河原町駅」1A出口すぐ
【定休日】月曜
【営業時間】13時00分~19時30分
【公式サイト】ソワレ